5. 花粉症もアトピーも同じ仲間?
花粉症とアトピーは同じI型アレルギー。症状は違えど、仕組みは同じ
IgE抗体は、皮膚の下や腸の壁近く、気道などに多く待機しています。つまり、体にとって異物となる食べ物や大気などの通る場所を見張っているのです。
IgE抗体にアレルゲンである抗原がくっつき反応を起こすことを「抗原抗体反応」と言います。
この反応が気管支で起これば、マスト細胞から放出されるヒスタミンなどの化学伝達物質によって、気管支の平滑筋が収縮し、気道が狭くなりぜんそくが起こります。
鼻の粘膜で起これば、毛細血管が拡張することで粘膜が腫れて鼻づまりが起きたり、神経が刺激されくしゃみが起き、粘液の促進作用によって鼻水が多量に出たりします。
皮膚で反応が起これば、かゆみやじんましん、腸の壁で起これば食物アレルギーという具合に、アレルギー反応の起こる場所によって症状は異なりますが、同じ仕組みで起こっていることには変わりはないのです。
I型アレルギーの症状を持っている人は、免疫バランスが崩れているんだね。
そうなんだ。だからIgE抗体を過剰に作り出しやすい状態にあるんだよ。
『「免疫を高める」と病気は必ず治る』 安保徹・福田稔〔監修〕マキノ出版
『安保徹の食べる免疫力』 安保徹 世界文化社
『アトピー・アレルギー克服応援ブック』〔NPO法人〕アトピッ子地球の子ネットワーク