４． アレルギー反応はどう起こる？

IgE抗体がアレルゲンに反応することで起こります。

では、Th2細胞はどのようにアレルゲンに反応しているのでしょうか？
アレルゲンの情報を受け取ったTh2細胞は、それを捕まえるための武器（抗体）を作るようB細胞に指令を出します。指示を受けたB細胞は、Th2細胞からもらった情報をもとに、そのアレルゲンに合致した抗体を作ります。それが「（特異的）IgE抗体（免疫グロブリンというタンパク質の一種）」といわれるものです。

IgE抗体は、アレルゲンを攻撃するための化学物質をため込んだ「マスト細胞」とくっつき、アレルゲンを待ちます。（この状態を「感作」と言い、アレルギー反応はまだ起こりません。）

再び侵入してきたアレルゲンが、マスト細胞にくっついた抗体と結合すると（抗原抗体反応）、その情報が細胞内に伝わり、マスト細胞が壊れて、その中のヒスタミン、ロイコトリエン、プロスタグランジンなどの化学伝達物質が放出されます。

これらの化学物質は、平滑筋を収縮させる作用を持つほか、毛細血管の拡張や神経を刺激する作用、粘液の分泌を促進する作用を持つため、結果として、くしゃみ、鼻水、かゆみなどのアレルギー反応が起こるのです。