3. 免疫細胞の種類と働き
私たちの体を守る、頼もしい免疫細胞たち!
免疫の主役を担うのは白血球
白血球は、さまざまな免疫細胞で構成され、内訳は大きく3つに分かれます。
全体の54~60%をしめる顆粒球、35~41%がリンパ球、5%がマクロファージです。
病原菌が体に侵入すると、まず貪食細胞のマクロファージがその“敵”を食べ始めます。それと同時に、顆粒球やリンパ球に「こんな侵入者がいたぞー!」と“敵”の存在を知らせます。
その知らせを受けた顆粒球は、“敵”を飲み込んで処理をします。傷口が膿んだり、風邪の終盤に黄緑色の鼻水が出たりしますが、それは顆粒球が病原菌と戦ってくれたサインなのです。
異物が侵入したときに真っ先に闘ってくれる頼もしいマクロファージと顆粒球ですが、
実は、細菌などの比較的サイズの大きい“敵”との戦いは得意なものの、ウィルスや花粉などの小さい敵は残念ながら取り逃がしてしまいます。
リンパ球チームの登場!
リンパ球も大きく分けると3種類あり、それぞれ働きが異なります。
リンパ球チームの司令塔の役目を担っているのがヘルパーT細胞。マクロファージから「こんな敵(抗原)がいたぞー!」と敵の特徴についての提示を受けると、リンパ球チームのキラーT細胞とB細胞へそれを伝えます。
そして、キラーT細胞は抗原を分解し、B細胞は抗体をつくって敵を排除します。
私たちは、おたふく風邪やはしかなど一度かかった病気に再びかかることはめったにありませんが、それは、B細胞がその敵(抗原)の特徴を記録しているからです。そのデータがあるために、二度目に同じ抗原が侵入したとしても、素早く抗体をつくって退治することができるのです。
『「免疫を高める」と病気は必ず治る』 安保徹・福田稔〔監修〕マキノ出版
『安保徹の食べる免疫力』 安保徹 世界文化社
『アトピー・アレルギー克服応援ブック』〔NPO法人〕アトピッ子地球の子ネットワーク