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アレルギーがおさまる人とおさまらない人の分かれ道

子供の頃に発症したアレルギーは、次々と部位や症状を変えながら進んでいく場合がありますが、人によっては自然に症状がおさまり、治療が不要になるケースも少なくありません。
ではどんな人がおさまりやすく、またどんな人がおさまりにくいのか、小児アレルギーの専門医・漢人直之先生にお聞きしました。

漢人_写真

かんど こどものアレルギークリニック 漢人直之(かんど なおゆき)院長

1998年名古屋大学医学部卒、愛知県厚生連加茂病院(現 豊田厚生病院)、名古屋大学医学部小児科、公立陶生
病院小児科を経て、2007年より国立病院機構福岡病院で小児アレルギー研修。
2009年よりあいち小児保健医療総合センターのアレルギー科医長として勤務。
2015年より「かんど こどものアレルギークリニック」院長。
日本アレルギー学会専門医、日本小児科学会専門医。

いろいろな症状が次々と現れる「アレルギーマーチ」ってなんでしょう

小児アレルギーの専門医の目からご覧になって、最近増えているのはどんなアレルギーなのでしょうか?

多くの患者さんを診ていて、増えているなあと実感するのは食物アレルギーです。逆に喘息は減っていて、アトピー性皮膚炎は横ばいという印象を持っています。
「アレルギーマーチ」という言葉をご存知でしょうか。これは、乳幼児から学童期にかけて次々とアレルギーが現れることで、まず赤ちゃんのときに発症するのが食物アレルギー。ついで現れるのがアトピー性皮膚炎、そして喘息やアレルギー性鼻炎へと移っていくケースが多く見られます。
ここで重要なのが、アレルギーマーチが進行している途中で、症状がおさまっていく人が少なからずいるということです。私の経験からいうと、喘息ではおよそ半分、食物アレルギーでは8割から9割の人が、成長とともに薬なしで過ごせる状態になります。

アレルギーマーチ

アレルギーがおさまるかどうか分かれ道は「炎症コントロール」

では、アレルギー症状がおさまる人と大人のアレルギーになってしまう人では、どこが違うのでしょうか?

アレルギーとは非常に複雑で一言ではいいにくいのですが、一般的に「炎症のコントロール」ができる人とできない人で違ってくるのではないかと思います。
アレルギーとは免疫異常によって炎症が起こる症状のことで、皮膚に炎症が起こればアトピー、気道なら喘息、鼻なら鼻炎になります。これらの炎症を抑えることが非常に大事で、きちんとコントロールできるかどうかが1つの分かれ道になります。
炎症のコントロールとは具体的にいうと、第一に薬物治療をきちんと続けること、第二に身の回りの環境を整えることです。たとえばダニアレルギーの場合だと部屋をきれいに掃除することなどは、すぐにでもできるコントロール法といえますね。

食物アレルギーでは、アレルゲンとなる食品を除去するということでしょうか?

アレルギーがひどい時には除去したり減らしたりする必要がありますが、それほど重症でない場合は、私は強い制限はできるだけしない方針で、なんでも食べたほうがいいと考えています。お母さんが心配しすぎてあれもダメ、これもダメとなると栄養が偏り、またお子さんにとってもストレスになります。
近年では、アレルゲンとなる食べ物を子供に早めに食べさせることで、アレルギーを予防できる可能性がある、という報告も出てきています。

アレルギーコントロールの鍵は腸を整える「菌活サポート」にあった

「菌活サポート」が注目されていますが、アレルギーと菌とはどのような関係ですか?

これは、腸で有益な働きをする菌を利用して腸内環境を整えようというものです。腸内環境とアレルギーには密接な関係があり、アレルギーのある子とない子では、腸内細菌のバランスが異なっていることがわかっています。アレルギーの子はとくに、ビフィズス菌と乳酸菌が少ないんです。
そこで、ビフィズス菌や乳酸菌を摂って腸内環境を整えようというのが「プロバイオティクス」。また、発酵食品には「プロバイオティクス」だけでなく、直接腸内に働きかけ免疫を刺激してくれる「バイオジェニックス」もあり注目されています。

このたび、大豆を発酵させた健康素材「イムバランス」を使った、アトピー性皮膚炎の幼児を対象とした研究に携わられました。

今回の研究は、プラセボ(擬似薬)を使った対照試験をしていない、あくまでもパイロット的なものだったのですが、一部にかゆみや発疹の軽減が見られた人もいました。アトピー症状のスコアが下がったり、薬の量やランクを下げられたケースも見受けられました。
しかし、アトピーの中でもどういうタイプの人に、どのような効果が期待できるのか、今後しっかり精査していく必要があると思います。
アレルギーには遺伝因子と環境因子が関係していますが、遺伝子そのものは数100年くらいでは変化しません。それなのにアレルギーが増えているということは、環境因子が大きく影響していると考えられます。身近な、自分でできる範囲の環境を整えて、ぜひ、アレルギーと上手に付き合っていただきたいですね。

イムバランス研究レポート

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